こんにちは!じんです。
今回はライターにとっては絶対に欠かすことの出来ないリサーチについて記事にしました。
僕なりの考え方は他の記事で説明しましたが、プロの小説家はどのようにしてリサーチするのかについて知ることも得るものが多いハズです。
下記から本題になりますが、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
ライター・作家・学者といった文章を書く人にとって資料集め・リサーチとはまさに「お仕事」を意味する。
文章家が資料を集めるということは、仕事として稼ごうと思っているからに他ならない。
つまりリサーチ作業とはライターが本気になったときの明白なサインである。
文章とはどんなものでも個人的なものなのでそのままでは伝わりづらい。
そこでリサーチによって社会全体が共有する事実情報を集め、それを読み手との架け橋として利用するのだ。
大げさに言えば資料集め・リサーチとはライターにとって生死が掛かった作業だといえる。
何しろ自分の文章を引き立てるための有効な情報が見つからなければ世の中との接点がなくなるのだから。
私はWEBライター兼小説家である。ここからは商業的・創造的リサーチの両面で効率的な探し方や大切な心構えを探ってゆきたい。
商業的なリサーチ:取得情報の本質を捉えること
WEBライターの一業務としてとして私は商品広告のECサイトに携わっている。
リサーチの第一歩は依頼人が決めたタイトルとキーワードに沿ってGoogleにかけることだ。
私の場合は1つの調べ物につき検索上位トップ3の中で最も有益そうなサイトに絞る。
そうしてじっくり読んでその本質を捉える。
ここはリサーチにおいて最も大切にしていることだ。
情報の本質が分かればその後のリサーチが効率的になる。
その本質を膨らませる要素・あるいはそこから外れる新たな情報源が探しやすくなるからだ。
例えば私は最近プロテイン飲料のECサイト記事を書いた。
プロテインの本質は筋肥大・美容・健康促進である。
これを頭に入れておけば、その後の有効な情報リサーチにつながる。
大豆由来のソイプロテインにはイソフラボン効果という女性の美容に特化した成分がある。
またプロテインには美食として味わう楽しみ方もある。
これらは最初につかんだ本質を膨らませたり、そこから外れたりするものだ。
そういったものを発掘することで情報がより深く豊かになる。
情報の本質を捉えるにはそれなりの時間と読解力がいる。
だがそこを飛ばすとリサーチにはより長い時間がかかり、さらに発信情報の価値事態も落ちてしまうのである。
読解力はコピペを抑止し、書き手の興味や好奇心の源泉にもなる
人気の上位サイトをただ流し読みするだけではなく、まずそれを自分の言葉でシンプルに要約してみる。
ここは極めて大切なことだ。
なぜならそこで初めてその情報は自分の頭の中で血肉を持つ生きた情報になるからだ。
こうなればその情報を自らが文章化する際に、自然とオリジナルな表現になる。
ネット時代において、WEBライターを始め多くの文章家は自分の文章が既存のWEB上の文章のコピペになりがちな点に悩まされているだろう。
結局それもネット上の情報を自分の頭の中で生きた情報にする「読解」をさぼっていることに最たる原因がある。
また情報や文章を読解することは興味や好奇心をかきててることにもなる。
私はプロテイン広告の仕事の際、最初はまったくプロテインに興味がなかった。
が、調べるうちに欲しい商品がいくつか出てきたのだ。
このように自分の欲望がかきたてられるようになれば、大抵その文章は不特定多数の人にも届く情報価値を持つようになる。
個人的な興味がわけば、情報の中で分からない点にも敏感になる。
例えばプロテイン飲料ユーザーにおいて「ダマ」とはよく聞かれるワードだが一般には知られていない。
興味がないライターであれば「ダマができないプロテインがおすすめ」などと書く。
興味があるライターなら「液体とかき混ぜる際にできる粉末状の固まり・ダマができにくいプロテインが飲みやすくておすすめです」と書く。
ライターが読解するうちに興味や欲望を持てば、このように情報価値の上がるオリジナルな文章になるのだ。
創造的なリサーチ:フィクションにおける事実は読者への架け橋になる
私は長年小説を書いてきたが、創造的な情報リサーチというのは商業的なものと大きく異なる。
小説の場合、スタート地点は作家個人の想像力である。
作家はまず頭の中にある数多くの情報を創造的に組み合わせて、1つのストーリーに収斂させてゆく。
資料・リサーチは飽くまでそれをサポートするものだ。
東野圭吾のような直木賞系の作家は数多くの資料を生かして小説を書き上げるのだが、彼らでも多くは想像力から出発しているはずだ。
小説の中における正確で詳細な情報とは世の多くの読者への架け橋になる。
宣伝になるが私はWEB上のプラットフォーム「note」に『ピンクの繁殖』という新作を上げ始めたばかりだが、その序章でちょっとした情報を生かした。
ヒロインはアナフィラキシーショックでいきなり死ぬのだが、それだけでは共感を得にくい。
そこで私は厚労省の実際のデータを元にアナフィラキシーによる年間死者数を示した。
こうすることで作家の個人的な想像の世界が世の中と少しつながるのだ。
創造的なリサーチとはまさにこのためにこそ行われるものだといえる。
創造的なリサーチと商業的なリサーチの共通点
創造的なリサーチにも商業的なリサーチと大いに重なる点もある。
まず創造の中にもコピペがある。
例えば吉高由里子主演で週刊誌記者の世界を描くTVドラマ『知らなくていいコト』だ。
最近その5回目が放映されたが、メインの事件はほぼ完コピ――元高級官僚の高齢者が近所の小学校を襲いかねないという理由から息子を殺害した実在する事件をコピペしたものだった。
実在の事件を読解して本質を捉えていないことから、こういうほぼ完コピの虚構になる。
先にも書いたよう商業的なリサーチのコピペの原因もここにある。
フィクションでコピペが起こると現実の模倣になるので一気に作り話の度合いが上がって白けるものになる。
このドラマ自体の質は高かっただけにここは非常に残念な点になった。
また、創造と商業リサーチにおける共通点は、「こころが動く情報」を大切にすることにある。
小説は想像力というこころが動くことを元にしているのでリサーチ作業も基本は楽しいものになる。
商業リサーチにしてもここを生かすべきだ。
つまり、こころが動く情報だけに絞って拾ってゆくのだ。
「へぇーこんなこともあるんだ」
「あ~なるほどね~」
そんな風にこころを少しでも揺り動かす情報は書き手の中で生きた情報になりやすい。
結局の所、どんな分野でもよいリサーチとはその調べ方にこころがこもっているか、そこで血を流しているかどうかに掛かっているのだ。
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