ライティング

文章上達のコツやヒントをウェブライターの思考に紐付けるには?

文章上達のコツやヒントをウェブライターの思考に紐付けるには?
文章が上手くなりたいという人は年々増えているはずである。

小説や学術書などの書籍が多く読まれていた一昔前よりもその数は多いだろう。

本離れが進む中、それと反比例して文字の読み書きの機会が飛躍的に多くなっているからだ。

スマホとWEB文化花盛りの今、人は一昔前よりも圧倒的に本を読まなくなったが圧倒的に文字を読み書きするようになったのだ。

だからこそ文章力がその人を大きく価値づけるようにもなってきた。

以前、ここでは小説の最初の挫折というタイトルの元で初心者に向けた文章向上術を書いた。

今回はその一歩先・中級者から上級者向けのヒントを書いてみたい。

マイナー文学賞受賞レベルの人の意見でもいいという人であれば、ぜひ読み進めていただきた。

「60・66文字ルール」WEBライター原則の活用

文章上達のコツやヒントをウェブライターの思考に紐付けるには?1
私のように書籍や活字向きの文章をずっと書いてきた人はWEBライティングを見下しがちだ。

WEB文体の基本の1つに「60・66文字ルール」がある。

1文が60文字以下、それ以上の文も66文字以下で改行するというルールだ。

これはスマホでWEBを読む人にとって読みやすいようにするためのものだ。

 

私もWEBライターを正業にしているので、このルールを厳密にではないが守っている。

上級の文章家からすればそれはただのセールスレター・宣伝文句に過ぎないと思うかもしれない。

しかしこの「60・66文字ルール」は文章の本質的な上達につながるのである。

プレゼン資料・小説・エッセイ・学術論文など本格的な文章を書く人でも、一度自分の書いたものをこれに当て込んで欲しい。

そうすれば「あれちょっと良くなったかも」と思うかもしれない。文章を書きなれた人ほどこの「60・66文字ルール」は有効になる。

 

文章家の多くは経験豊富なので放っといても文章があふれだしてくるものだ。

そのためシンプルにするこは、そのエッセンスを際立たせ文章をより魅力的なものにする。

あるTV番組でシンガーソングライター・椎名林檎は「スーパーのBGMになっても良いと思える音楽が作りたい」と言った。

スーパー・食品店のBGMの多くは流行歌をシンプルな音だけでイージーリスニングにしたものだ。

つまり椎名はそのエッセンスだけが残ってもいいものが本当にいい歌だと言いたかったのだ。

 

60・66文字ルール」はまさに文章におけるスーパーのBGMである。

まず、このルールでシンプルにまとめること。

そしてそれでも良いと思えるまで文章の魅力を上げること。

こうすれば活字向けの本格的な文章でもレベルは大きくアップするだろう。

LINEやTwitterなどの超短文でも最初に自由に多くを書いた後でそれを絞り込めばより良いものになるのである。

自分の思考にひもづけられたインプット

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特に本格的な文章であれば良い文章を書く戦いはその書く前からすでに始まっているのである。

どんな文章を書く際にも多くのインプットが大切なのだ。

それも自らの思考とひもづけられたインプットである。

ただ単に多くの情報を浴びるだけでは、それは湯水のように脳内の排水溝に流れ落ちてゆくだけだ。

 

情報の中で引っかかったものがあれば一度立ち止まってそれについて自由に考えることが大切になる。

そうすればその情報は真のインプットとなってあなたの頭の引き出しに納まる。

そういう経験をためれば、何か1つのテーマで書こうとしてもそれにひもづけられた多くの情報があたなの引き出しから自然と出てくるのである。

 

先の椎名林檎のスーパーのBGMでもそうだ。

TV番組を見たとき私はそれについて少なからず自発的に考えたのである。

またこうして書くことで、この情報はより生きたものになる。

自分の思考にひもづけられた真に生きた情報がたまれば、どんな文章でも豊かになりより多くの人を惹きつけられるようになる。

 

学者であれば無差別なインプットが思わぬ大理論に結びつくこともあるだろう。

すばらしい人とは大抵、いい文章家でもあるとはよく言われることだ。

それもいい文章家が好奇心豊かで世界観が広い分、人生の多くを知っているからではないだろうか。

「間」をうまく作れば流れるような読みやすい文章になる

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もしかすればこれは文章の達人に求めることかもしれない。

しかしそれでも言いたいのは文章の極意とは「」にある

一文・センテンスの間、一説・パラグラフの間、一章・チャプターの間。

全体の起承転結の間。

文章にはこのようにミクロ・マクロ多くの間がある。

この気づきにくい間をうまく作ることが最終的に良い文章を作ることにつながる。

間がうまく作れれば、それは水のように流れる文章になる。

 

フィギュア・スケートでも羽生結弦のような超一流選手になるとすべての演技の間がつながっている。

1つの演技の終わりが次の演技の始まりになっていて、全体的に美しい川の流れのようになっているのだ。

しかも彼の場合、アクセルや4回転のような高難度なジャンプがあっても流れは乱れない。

それも飛ぶ前と飛んだ後にある2つの間を上手く作っているからだ。

 

また先の椎名林檎のTV番組の発言になるが、彼女も曲作りの際には曲と曲の間を大切にしていると言った。

しかも彼女の場合、その曲間からスタートしているという。

1曲目と2曲目の間に入れる音をその2曲に合わせて作るのではなく、その間にしたい音を先に作って1曲目と2曲目を作る。

おそらくそういうことを言っていたのだと思う。

そうなればそれは正真正銘の達人の域である。

間作りのセンスは経験で得られるもの

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文章の話に戻ると、いい文章もミクロ・マクロすべての間をうまく作ることで羽生結弦の演技のような美しいものに近づいてゆく。

文章の間取り・間作りでは一種の反則技もある。

そして・その後・また、などなど文には接続詞があって、それを使えばイージーに間をつなげられるのだ。

 

特にプロの小説を手にとって読んで欲しい。

そうすれば大半の小説が接続詞をほとんど使っていないということに気づくだろう。

つまりプロ作家になると接続詞を使わなくても、目に見えない形でうまく間を作ることができるのだ。

 

これは自分の文章の添削にも役立つ。

すべての接続詞を省いてもスラスラと自然に読むことができる。

もしそう感じられればそれは一級の文章だといえるだろう。

 

マヌケとは間が抜けていると書いてバカな人を指す言葉だ。

今年も年末のM1グランプリが近づいているが、漫才師は逆に意図的にマヌケになって笑いを取る人たちである。

前後の会話や展開がまったくつながらない・その間抜けさを数秒ごとに生み出して笑いを誘っている。

 

文章家はこれと逆の間取りをしなければならない。

リライトの際、自分の文章をできるだけ引いた視点から読み、それが1つに流れているかチェックするといい。

声に出して読むのもいいだろう。

 

椎名林檎のように間を主役にして創造してゆく領域は、私も想像すらできない。

ただ間をうまく作ることだけは努力すれば誰でもできる。

音楽と違って達人レベルの文章の間は見えない。

ただ長く書いてゆく中でその間というものが感覚として得られるようになる。

長く書き続ければそのセンスもいつか身につくのだ。

私がここで書いた文章上達のヒントはほんの氷山の一角に過ぎない。

私自身も文章修行の最中であり、それはきっと死ぬまで続くのだろう。