先日も記事にしましたが、最近、人手不足が深刻化している中小企業の窮状につけこんだ悪質な商法が色々なメディアで問題になっています。
「無料で求人広告を掲載する」
と言っておきながら、実際は多額の広告掲載料を請求するという詐欺的な手法です。
この無料求人広告掲載トラブルとはどのようなものなのか?
被害が増える背景は何か?
今回は、無料求人広告掲載トラブルについて詳しい流れとしてご紹介します。
知っているだけで防げることもありますし、いかに「求人」という問題に頭を抱えている人がいるのかも想像出来る内容なので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
無料求人広告掲載トラブルの一連の流れ
無料求人広告掲載サービスは数多く存在していますが、良心的なサービスもあれば、悪質なものもあります。
良心的なサービスは、自社のサイトの登録から利用まですべて無料というものです。
もちろん、後になって掲載料などを請求してくることはありません。
無料求人広告掲載サービスが全てこのように良心的であれば、何の問題もありませんよね。
しかし残念なことに、中小企業の人手不足に乗じた悪質な業者の商法によるトラブルが多発しています。
ではここで、問題となっている無料求人広告掲載トラブルについて
簡単に説明しましょう。
その手口は、以下のようなものです。
1.人手不足に悩んでいる中小企業に
「現在、当社の求人サイトで掲載無料のキャンペーンをやっています。無料期間だけでいいので、広告を出しませんか?」
といった電話がかかってきます。
2.その後、ファックスで「求人広告掲載申込書」と「掲載に関する契約書」が送られてきます。
「申込書」や「契約書」には、小さな文字で自動更新や解約・中途キャンセルに関する規定が記載されていることが多いです。
ファックスを受け取った企業は、申込書の「○○日間無料キャンペーン対象プラン」にチェックを入れて、書類を送り返します。
3.契約した企業は、「掲載終了○日前までに解約を申し出ない場合は、自動更新となります」という自動更新の規定を見落としていたので、キャンペーン終了○日前までに解約の申し出をしませんでした。
すると、「○○万○○○円を支払え」という請求書が送られてきたのです。
以上が、無料求人広告掲載トラブルの手口です。
本来、自動更新の規定は、見やすく大きな文字で記載されていなければなりません。
しかし、小さく巧妙に記載されていて、契約者が見落としてしまうことこそが、悪質業者の意図していることなのです。
後で悪質業者にクレームの電話を入れても、「事前に申込書に記載しているし、貴方からその同意を得ている」などと言って、解約依頼に応じてくれません。
それでも、求人広告に効果があればよいのですが、詐欺のために作られた求人広告サイトなので、アクセスが増えることはありません。
まさに詐欺そのものです。
実は、契約書の内容に気づかなかったり、そのつもりでないのに契約書に署名してしまった場合は、「錯誤の意思表示」として契約は無効となります。
弁護士や消費者相談センターに問い合わせをすれば、このような契約が無効であり、支払いの義務はないことが分かります。
しかし、誰にも相談をせず、悪質な業者の請求に応じて支払ってしまう方もいます。
このような無料求人広告掲載トラブルは、昨年の秋から今年にかけて急激に増えているのです。
被害が増える背景とは?
次に、無料求人広告掲載トラブルの被害が増えている背景を探ってみましょう。
昨今、少子高齢化による労働人口の減少や若年者の大企業志向により、中小企業に人材が集まらなくなっています。
その結果、人手不足が深刻化した中小企業は、有効な求人広告を求めています。
そこに採用コストがかからない無料求人広告掲載の勧誘があれば、飛びついてしまうのも無理はありませんね。
無料求人広告のトラブルの具体的な流れと背景は?契約時の注意と防ぎ方!まとめ
人手不足に頭を抱えている中小企業を標的にして、お金をだまし取ろうとする行為は決して許されるものではありません。
そして、今回ご紹介した詐欺まがいの行為は契約書が綿密に作られているので、警察に相談しても詐欺として立件するのが難しいと言われてしまうのです。
トラブルに巻き込まれないために、無料求人広告掲載の勧誘電話にはくれぐれも注意して欲しいですね。
少しでも怪しいと思ったら、疑ってかかる必要もありますし、最低限の自衛手段や、相談できる相手がいると被害にあう確率はグッと減らすことができます。
なにかのご縁でこの記事を見つけてくださったのなら、ぜひ今回紹介した求人広告を無料で掲載出来るというサービスの裏側を同じ悩みを持つ人と共有していただけたら幸いです。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました^^
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