今回の記事では、人材不足という表面だけの問題だけじゃなく、人材の育成と手抜き工事などの関連性や最近の若者の考え方を意識した育て方についてをまとめました。
建築の現場では、人手不足の問題と同時に、技術力の低下の問題がますます大きくなっています。
需要にこたえる十分な人手が全然足りていないのです。
それを補うために動員されている労力は、未熟な一時しのぎのフリーターや派遣社員です。
けれども、たいへん勝手なことを言わせていただくと、昨日までちがうことをしていた人物によって、わが家を建てられることを想像すると、おそろしくなります。
ここでは、建築業界の派遣社員だのみがまねく危険性と、人材を育てるために何を考慮したらよいかについてお話しします。
人材育成の失敗は人手不足がまねいたこと
想定外の大災害のために、無残にも落ちた高速道路がありました。
多くの住居も倒れました。
いまだに、だいじな家族を亡くし、その後の人生を立て直せないでいる人も多いです。
震災時の映像で、高度経済成長のもとで急造されたビルが傾き、高速道路が落ちたのを見ると、人材不足、人手不足の中で手抜き工事をした結果ではないかといぶかられます。
十分な時間と十分な人手がないという状況下で、建築作業がが進められていることに、不安はなかったのでしょうか。
今、技術力を備えた人材が足りない状況で、当座しのぎの人手によって新しく建てられていく建物は、この先起こりうる自然災害に耐えられるのでしょうか。
無責任のために人災をまねかないのでしょうか。
そんな問題の根本はどこにあるのかを考えると、人材育成をおろそかにしたツケが回ってきているのが現状だという結論に至ります。
人手不足という表面的な問題を解決して一安心では無いのが求人の難しいところですね。
建築現場の人手不足を派遣社員が補っていることがまねく危険とは
2020年の東京オリンピックに向けて建築された国立競技場の定点カメラ映像を見ました。
おそらく日本最高の技術力と、不可欠の人手をもって、造り上げられたことでしょう。
熟練のマニアがジェンガを積んでいくかのように、完成されていく様子をみると、予定調和だとはいえ、感動がありました。
関西空港の連絡橋の復旧工事が、予想外の速さで進められ称賛されたことがあります。
総理大臣の最優先工事にするべしとの号令で、日本中の技術力のある人材と人手が集められた結果、できたことなのだそうです。
「あるところにはある人手と人材」なのか、ツルの一声って、すごいですね。
一方、ちまたでおこなわれている建築現場では、人材人手の不足で、技術足らずの作業のあとが目立つと問題になっています。
多くの建築現場は、下請けが分業で作業を積み重ね、次々とバトンタッチしていきます。
人手が足りないから遅れましたでは、成り立たないのです。
それぞれの下請けは、派遣の作業員でしのぐこともあります。
納期を迫られる下請け会社のつらいところでしょう。
そんな事情を依頼したお客さまは全然しりません。
一時しのぎのアマチュアの作業で造り上げられた屋根の下で、毎日くらすことの恐ろしさを考えると、ぞっとします。
プロフェッショナルの少ない状況下で、建築が進められていくのであれば、ジェンガならば、すぐ倒れますね。
人手不足・技術力不足がまねく不良工事は次の被災を大きくする
建築は、分業パズルの組み合わせです。
多くの下請け業者が集めた働きバチが、昨日まで何をしていたかわからないアマチュアだとすると、この分業パズルは、ゴールに近づくにしたがって、ひずみが出てくるでしょう。
このままでは、また、災害ですぐに倒れてしまうビルができてしまうことが予想されます。
ただ現場に人手があれば安全な建物が当たり前のように出来上がると思いがちですが、実際の建築の現場ではそう簡単には行きません。
長年腕を磨き続けてきた経験豊富な職人さんも必要ですし、色々な現場を経験してきた指揮官となる監督さんも必要なんです。
大手のゼネコンであれば、その当たり前の人材がそろっていますが、中小企業の建設会社では有効求人倍率を見るとすぐ分かるように人材確保があまりにも難しく、アマチュアでも人手があれば力を借りたくなるのです。
そして、そのしわ寄せは色々な所に少しづつ影響を与えていきます。
結果的にその影響は隠れた不良工事の引き金となり、大きな震災などが来た時に初めて取り返しのつかない失敗だったことに気付かされます。
建築業界の人材人手不足・技術力不足を解消するためにするべき若者への対応は?
技術力のない派遣の作業員に建築をまかせるのは危険です。
派遣の労働力に頼らず、まじめに建築のプロを目指す人材を確保するにはどうすればよいでしょうか。
どの世代の人も、「今どきの若者は」と言われた経験があるハズです。
派遣で現場に送られてくる作業員の多くは、現在の「今どきの若者」でしょう。
今どきの若者は、習うことが下手です。
やっかいなことには耳をふさいで逃げてしまいます。
ググれば何でも出てくる時代、ややっこしいことを三段階以上を順序だてて聞く忍耐力が不足しています。
仕事上の大切な技術指導も、お小言も、聞けません。
加えて、少子化で大事にされてきたせいか、しかられることにも慣れていません。
逆に言うと「好きなことに対する集中力はあって、認められると嬉しくなり、モチベーションにつながる」のが今どきの若者の長所ではないでしょうか。
若者が育たないのは、教える側がさじを投げるからで「今どきの若者」に対して工夫が足りないからでしょう。
どの業種、どこの環境でも、育てる側のほうにも若者を育てる工夫が必要ですね。
一生をかけても家一軒建てることもできない時代に、ローンを背負って建てる家、どんな有能な派遣社員であれ、昨日何をしていたかわからない素人であるという時点で、やめてくれよと思うに違いありません。
いつか建てたいマイホームをまかせられる十分な技術力をもったプロフェッショナルを育てていただきたいものです。
人材育成の失敗と手抜き工事の密接な関係!若手を伸ばす必要性と考え方のまとめ
人手不足で、派遣社員だのみになっている建築現場は、技術力不足によるずさんな工事が問題になっています。
建築業界では、早急に、業界に定着する人材を育てるために、「好きなことに対する集中力があって、認められるやる気を持つ」ことができる「今どきの若者」に合った育て方をする必要があります。
建築業界の人手不足・技術力不足を知ると、災害でブルーシートで覆われた家々を見るにつけ、修理されるにせよ、再建されるにせよ、将来起こりうる災害時に、耐久しうるものになるのかどうか、不安になります。
これからの建築業界は、現状だけでなく少し先の未来を見据えてあ人材育成の重要性をいかに強く意識出来るかが本当に重要になります。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました^^
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