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建築現場の派遣社員問題!経験の無い職人の増加と深刻化する人材難!

建築現場の派遣社員問題!経験の無い職人の増加と深刻化する人材難!
最近の人材の問題には人手不足とはまた違った大きな問題が話題になっています。

建築現場のただでさえ人手が足りないと困っている職人さん達から深刻な悲鳴が増えていることをご存知でしょうか?

「技術もないうえに、適当にやっている」

「こんなんじゃ~二度手間・三度手間だ~」

「仕事がやりかけでも平気で帰ってしまう」

と現場の職人さん達は嘆いています。

それは、派遣会社から現場に派遣されて来る応援の職人さんが全くのど素人という大きな問題が近年急増しているからです。

特に建設現場の土間や基礎工事のコンクリ等に派遣されてきた日には、仕事に大きな影響を与えかねない不手際も問題視されています。

具体的に何が問題なのかを具体例として挙げると、

○基礎のコンクリート枠からコンクリートが溢れ出ていることもある

○土間仕事ではコンクリートがボロボロの小石のようになってしまって、平とは程遠いもの

○定時という決まった時間がくれば、仕事の出来や進捗など全く気にせずに帰ってしまう

 

技術が無いだけならまだしも、責任感もない状態

基礎枠を外すにも、溢れ出て固まってしまったコンクリートを除去しないと外す事も出来ないのです。

ハッキリ言って、余計な仕事を増やすだけ増やして帰ってしまったり、現場で果たすべき責任感を非常に軽く捉えてしまうような素人の中でも向上心の無い人が現場に来ることへの弊害はもっと真剣に考えるべき大きな問題になっています。

大手ゼネコンや大手ハウスメーカーなどからは、1次下請けはかなりの額をもらっているはずなのに、2次下請け・3次下請けになると、賃金も安く、職人自体の数も減っている状態が続いているのが現状です。

 

データ上では仕事の量は、2011年頃から右肩上がりになっているにもかかわらず、基礎系の職人人口は減少傾向になっているのです。

仕事の量はあるが、職人が少ないために、最後の手段として派遣社員を頼むしかない。

この悪い流れを改善するためには今後どうするべきかを真剣に考える必要性に迫られていることを実感している人はどれだけいるのでしょうか?

以前は、それなりの知識と経験を持った派遣社員が来ていたが、ここ数年、全くのど素人が、現場に派遣されて来るのです。

これでは、現場で人手が足りずに困っている職人さん達と言えども溜まらない。

賃金が安いうえに、ど素人の派遣社員の後始末をしなければならない為に、時間給に直したら、最低基準にも満たない金額で働かされている事になります。

 

派遣されて来る人たちも、お金が欲しい為に派遣会社のいうままに派遣されて来るのであろうことは想像出来ます。

それほど、建設現場の職人不足が深刻なのです。

建築業界が人手不足になる原因と背景ハードル

建築現場の派遣社員問題!経験の無い職人の増加と深刻化する人材難!1
建設業で、まず最初に頭に浮かぶのが、3K職場という事では、ないかと思います。

危険・汚い・きついの3Kのイメージがある為に、16~20代の若者が建設業を拒否している状況のようです。

2008年のリーマンショックで建設業の仕事が激減した事もあって、若年層や職人達も他の職種に転職してしまった事も関係があります。

下請け会社は、忙しくなれば、離職した職人達も戻ってくるはずと高をくくっていたのも、さらに、人材不足に拍車をかけたのも事実です。

忙しくなった現場には、今までいてくれて当たり前と思い込んでいた職人さん達の姿が戻ることはなかったことで初めて慌てたでしょうね。

 

リーマンショックを乗り切って、2011年の東日本大震災の復興2013年のオリンピック開催決定もあり、建設業は、建設ラッシュなのです。

それでも、賃金の向上は見られず、当然長時間労働も課せられるわけですから、若者達には、魅力がある仕事には見えないのも当然です。

建設業で働く若年層は1995年度では65万人いたにも関わらず、2010年には約16万人と約70%も働き手が減っています。

それに加えて、職人さんは55歳以上が増加傾向にもある為に、若年層に技術を教える時間と余裕がないのが現状なのです。

技術のある職人が少なくなる一方、技術を習得できないまま離職してしまう若年層。

まさに、負のスパイラルで建設業の人材不足は加速傾向にあると見ていいでしょう。

賃金の安さ・毎日怒られる現場・長時間労働等が若年層を遠ざけている事は確実です。

 

正社員の求人倍率は非常に多いのですが、求人応募がされてこない。

なので現場は、派遣社員に頼らざるをえない状況なのです。

そのため、ど素人でもいいからということで、派遣会社に発注をかけてしまうのが、今現在の状況なのかもしれません。

派遣社員に技術を教えても、次の現場に、技術を教えた派遣社員が来るかどうかは不明です。

結構平気で次の現場からは姿を現さないことも多く、別の会社に移籍する人もいます。

そんな所がさらに、仕事の遅れを呼び、長時間労働をするが、賃金は据え置きという悪循環を自然と生み出しています。

これでは、現場は混乱の嵐が吹き荒れてしまう結果になるのも納得できませんか?

建設業全体で負のスパイラルから脱出するには、かなり大きな改革が必要となるでしょう。

建築業界の人手不足は派遣社員以外に対応策がないの?

建築現場の派遣社員問題!経験の無い職人の増加と深刻化する人材難!2
いろいろな書籍や雑誌にサイトを調べていますが、明確な答えは書いていません。

それでも考えられている、対応策を挙げるとするなら

1.若年層へのイメージアップ

 

2.適切な工事期間の設定

 

3.生産性の向上

大体この3点が数ある資料の中でも有力視されています。

要は、本当の解決策が無いのと同じ事なのです。

同じ事を言っても、誰も見向きはしません。

建設業がどれだけ魅力的なのかをアピールしても、若年層の心には響かないのです。

賃金や長時間労働もそうですが、達成感という概念の欠落も若年層には感じられないのかもしれませんね。

少し前の大手ゼネコンのテレビコマーシャルでは「地図に残る仕事をしよう」というフレーズがとてもキャッチーに思えました。

それに、同窓会などに出席すると建設業界で働く友人は、

「このビル、俺が建てたんだぜ!」

「この建売住宅の10棟の基礎工事は、俺がやったんだ!」

と誇らしげに語ってくれたりもしていましたが、今の若い世代の人たちは達成感が感じられないのかもしれません。

賃金が安くても、やりがいがあれば、離職しないで、働き続ける若年層も他の業界には多々います。

先ほどあげた3点が、本当の解決策とはいえないのです。

 

自分も2つほど企業に勤めましたが、1つ目は自動車関連で賃金はそれなりでしたが、やりがいが非常にありました。

2つ目の企業は、賃金こそ高かったですが、中小企業でありながら、上司はパワハラのオンパレード。

2つ目は、完全にモチベーション・テンション・やりがいは、全くといっていいほどありませんでしたね。

 

今の建築業界に足らない物は、仕事に対するやりがいや熱意、モチベーションという心の持ちようの部分が占めるところも多いと思います。

この辺りの改革を進めてこなければ、人材不足の解決にはならないでしょう。

現状の問題を少しでも改革することが出来なければ、ど素人の派遣社員が毎回現場に導入されてくるだけです。

自分の会社は、関係ないとおもわないで、業界全体で問題の解決策を模索して、実行していく必要性に迫られています。

むしろ、自分の会社だけでなく建設業界そのものを良くしてやる!

くらいの強い意気込みを持つ人が少しでも増えることで改善し始めるのかもしれませんね。

建築現場の派遣社員問題!経験の無い職人の増加と深刻化する人材難!まとめ

建築現場の派遣社員問題!経験の無い職人の増加と深刻化する人材難!3
建設業の人手不足の派生する問題について紹介してきました。

全く経験の無い職人が派遣されることの実害は大きいです。

新入社員として戦力として期待されているのなら全くの初心者でも成長を助けたいと思えるのですが、派遣で来る人はある程度基礎の出来た応援であるというのが今までの常識でしたが、今はその形すら失いかけています。

今までは派遣というよりも応援という形で、各建設会社の棒心と呼ばれるエースクラスの職人を派遣しなければ、その会社の信用にも関わりました。

なので、送る側の会社も責任感も高かったのが、派遣の専門業者にはそのような矜持が無いことも大きな問題です。

 

建設業といっても、大手ゼネコンから、個人の職人まで、多岐にわたりますが、人材不足によって工期の幅寄せを食らうのは、下請け企業なのです。

工期短縮をする為には、更に下請けに仕事を投げたり、素人派遣社員を使ったり等のやりくりをするしか、ありません。

これでは、若者どころか、中高年の仕事を探している人でも、魅力を感じる事は無いかもしれませんね。

今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました^^

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