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伊勢丹府中店と相模原店の閉店の経緯と理由は?跡地と地域の声は?

伊勢丹府中店と相模原店の閉店の経緯と理由は?跡地や地域の声は?
2019年9月30日に、東京都府中市にある伊勢丹府中店が閉店しました。

平成8年に開店し、23年間の営業を終え、地域の人々に惜しまれながら閉店の日を迎えました。

百貨店の閉店は、伊勢丹府中店だけではありません。

神奈川県相模原市の伊勢丹相模原店、山梨県甲府市の山交(やまこう)百貨店など、全国各地で、10店舗を超える百貨店が閉店予定だそうです。

いずれの百貨店も、地方や郊外にあり、地域に密着した百貨店の閉店が増えているのです。

他にも、北海道函館市の棒二森屋や、青森県青森市の中三青森店、富山県高岡氏の大和高岡店も営業を終えました。

全国的には知られていないけれど、地域に根ざした地方百貨店は全国各地にあることが分かります。

昭和から平成、令和の時代を迎えて、地方百貨店は、改装をしたり、テナントを入れ替えたりと企業努力していると感じます。

しかし、閉店数が、9年ぶりに2桁となってしまった理由は何でしょうか?

閉店した後の跡地の問題や、地域の活性についてご紹介します。

伊勢丹を始めとした百貨店の閉店が増える理由は?

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百貨店というと、どのような光景が思い浮かびますか?

昭和の百貨店を思い出すと、地下には魚屋や、肉屋や、ケーキ屋などのテナントが入ったデバ地下があり、1階には、店頭に飲食店や花屋が並んでいました。

1階の店内には、化粧品、婦人雑貨、2階からは、紳士服、日用品、寝具、おもちゃ売り場、本屋、ファミリーレストラン、屋上には、子供が遊べる遊戯場がありました。

一日中、店内にいても楽しめる、家族で出かけるには最高のスポットだったと思います。

そんな地方百貨店の閉店が増える理由は何でしょうか?

まずは、地方の人口が減っていること上げられます。

高齢化が進み、地域によっては小学校への入学人数が減ってきています。

39都道府県で、転入よりも転出が多く若者が地方から転出しているのです。

 

次に考えられる事は、景気の低迷です。

平成22年のリーマン・ショックから、地方経済は低迷していると言われています。

伊勢丹府中店では、開店した平成8年度の売上高は約260億円で、その後は徐々に減り、営業損益が赤字になっていったそうです。

三越による伊勢丹の吸収合併移行は赤字がずっと続いていましたね。

日本百貨店協会によると、百貨店は平成30年までの11年で、59店舗減少しました。

総売上高は、約1兆8千億円も目減りし主要都市以外の地域で、減少幅は1兆円ほどと、過半を占めました。

 

人口減少地域経済低迷の他にも理由はあります。

それはインターネットでの通信販売が普及したことです。

平成22年に7.8兆円だった市場規模は、30年までに2.3倍に拡大しました。

店舗に商品を買いに行っても、商品が置いていない、品切れなどがあります。

インターネット通販であれば、このような事はないですし、自宅にいながら商品を確実に購入出来るため、どうしても利用したくなりますよね。

 

ただ、インターネット通販の普及で、街や商店が閑散としてくるのは、とても寂しいことだと思います。

フリマアプリなどの、個人間取引が普及したことにより、新品を買うではなく、物をシェアするようになったことも、影響しているでしょう。

また、交通機関が整い都市部の百貨店に顧客が流れていることも理由のひとつです。

そして、訪日外国人が地方にくることは少ない為、需要が増えないといった一面もあります。

地方では、大型のショッピングモールが郊外に出店しています。

ショッピングモールは、バリアフリーであったり、敷地が広く、2階立てまでが多いです。値段も安いものをたくさんそろえています。。

一方、百貨店は5階まであったり、デバ地下であったりと、高齢者などに優しくありません。

実際去年閉店した松戸の伊勢丹も10階以上ありましたし、先日閉店した府中の伊勢丹も9階がレストラン街で8階が物産展などの催事場で高層階に行くことに抵抗がある人も一部いましたね。

そして高級志向で売上げを上げてきた百貨店は、今の時代は厳しいことが分かります。

跡地の問題や地域の活気はどうなるの?

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百貨店が閉店した跡地はどうなるでしょうか?

伊勢丹府中店は、現時点で跡地利用は未定だそうです。

伊勢丹府中店を利用していた人は「次の店がすぐに入ると思っていた」と話しています。

利用していた高齢者は、遠くまで買い物に行けないので困っているそうです。

営業不振で閉店となった場所に、新しいお店が出店することは簡単なことではないことが分かりますよね。

 

跡地に、マンションや、コンビニができる、駐車場になるといった例を見たことはありませんか?

田舎では、跡地利用が決まらず、野原のようになっている場所もあります。

地域の人にとっては、お店の閉店は、食料の買い出しなど生活に深く関わる問題です。

遠くまで行けない高齢者などにとっては重要な問題です。

 

お店の閉店を署名活動で、期間を延ばした例を見たことがあります。

跡地利用が決まらず、閑散としていると、街の活気も失われてしまいます

府中市役所の担当者は、商業施設の早い決定を期待していようですが、今後がとても気になりますね。

今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました^^

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