いまだにオレオレ詐欺に引っかかる人なんているの?
オレオレ詐欺が横行し始めたときには、その情報がテレビやネットでたくさん報道されるようになり、だまされないように注意喚起がされましたよね。
今でもそのような報道があるので、注意喚起はもちろん視聴率も取れているのだと思いますが、それ以上に。
詐欺の手段や情報を知っているか知っていないかだけでも、実際に詐欺に遭遇したときの対応も大きく違ってきます。
どんな情報でもすぐにネットやSNSで発信され、テレビでも報道される現代においては詐欺の情報もすぐに入手できて対策することも昔よりは簡単になってきています。
しかし、それはあくまで情報を入手できる環境にいることが大前提となります。
電気も水も使えず、情報も遮断され、1日過ごすだけでも過酷な状況で、冷静な判断で詐欺を見抜くことは果たしてできるでしょうか。
いまだに台風の爪跡が残る千葉県。
9月9日に上陸した台風15号は、関東では過去最強クラスとも言われています。
関東地方では大きな被害を受け、今でも千葉県では停電や断水が続いている地域があります。
こうした大規模な災害が起こると、必ず現れるのが火事場泥棒です。
今回の記事で4回目になる被災地で起こるトラブルや本当に窮状に追い込まれた人をターゲットにする詐欺師の行動心理や実例をまとめました。
大きな問題なので切り口を変えれば色々な気づきのあるテーマですので、ぜひ今回も最後まで読んでいただけると幸いです。
被災地では常に新手の詐欺が横行している?
台風での被害がいまだに深刻な千葉県では、被災者を狙った詐欺が多発しました。
災害の被害に遭い、毎日過酷な生活を強いられる人がたくさんいる状況で誰かから救済の言葉をかけられたら、心から感謝してその手を借りたくなります。
でも、それが詐欺だったら…いったいどんな気持ちになるでしょう。
そんな酷いことをする人なんてまずいない、なんて思う方もいるかもしれませんが、実際にそんな酷いことが被災地ではたくさん起こったのです。
以前の記事でもご紹介した熊本大地震や東日本大震災でもそうでした。
たとえば、
「政府からの要請で修理に来ました」
という業者がいるようですが、実はこれは嘘。
政府からそのような要請はしていないそうで、あとからお金を請求される可能性もあるため注意が必要であると言われています。
しかし、ここまでの大きな被害であれば政府も何か動くだろうと思いますし、そんなときに「政府からの要請で」と言われたら信用してしまいますよね…。
他にも、「市からの要請で」と言って修理に来る業者もいるようですが、市もそのような要請はしていないとのこと。
政府や市ももちろん復旧のための対応はしていますが、特定の業者に対して個人の家の修理を要請することはないとのことで、市の公式ツイッターでも注意喚起がされています。
悪徳業者に引っかかってしまうと、屋根にブルーシートを張っただけで10万円以上の料金を請求されることもあるようです。
自分たちで応急措置としてブルーシートを張っていても、その上から別のブルーシートを張るだけで高額の請求なんてこともあります。
悪質な業者に修理をしてもらうと高額請求だけでなく、粗悪な材料を使われるためにその後の劣化がひどく、結局撤去費がかかってしまうなんてこともあるのです。
特に意識すべき事実は、
災害後は基本的に業者や職人が足りなくなります。
だからこそ復旧がなかなか追いつかないのですが、そんな状態のときに「すぐに直せます!」と言ってくるのは怪しいと思った方がよいです。
今の状況でもそうですが、被災直後などは当然業者への依頼の電話は止まず、当分先までいっぱいいっぱいです。
こんな時に、自分から訪問して修理する家を探しに行く業者はまず少なく、いや、いないと考えたほうが良いです。
これはマーケティング的に考えても需要が爆発的に上がっている状況で、土用丑の日なやバレンタインデーに鰻屋やチョコレート専門店などはたくさん用意して待つだけでお客さまのニーズに応えられるのに、僅かな売上のためにお店を留守にするようなものです。
明らかに不自然な挙動には裏が必ずあります。
怪しい業者か、あるいは誰からも依頼されないくらい技術の低いところであると考えられるのです。
「今すぐ即決すれば修理できる」
「手付金を払えば優先的に対応できる」
と迫ってくる業者もいるようですが、緊急時は材料も品薄になっている状況なのですぐに直せるというオファーがはたして事実かどうかを平穏な日常であれば疑えるハズです。
しかし、窮状に追い込まれた被災者の心境であれば、一刻でも早く失った平穏を取り戻したい気持ちで思考が鈍くなります。
それほどまでに震災に被災するというダメージは体だけではなく心にも思考にも影響が出ますし、そこを詐欺まがいを生業とする人は反応するのです。
言われた通りに手付金を払ったらその後連絡が取れなくなったというようなこともありますので、すぐに頼んですぐに対応してくれるところは一見ありがたく思えますが、リスクがあると考えた方がいいでしょう。
また、ボランティアとして家の中の片づけを手伝いに来て、片づけるふりをして物を盗むという悪質な行為も発生しています。
こんな時に、親切に声をかけてくれた人のことも簡単には信用できないなんて悲しいですね…。
被災地で新手詐欺が起こる背景と理由は?
そもそもなぜ、こうした被災地に詐欺が増えるのでしょうか。
簡単に言ってしまえば、詐欺師は人の弱みに付け込みたいからです。
詐欺に引っかかりやすい人の特徴には、人の話を信じやすい人や欲が深い人などの他に、
・情報弱者
・困難に直面している状態にある人
と思われている方達が挙げられます。
詐欺の被害に遭わないようにするためには、詐欺に対する情報をしっかり把握することが大切であると考えられていますが、このような記事を書いている私も被災をしたら情報に触れることも出来ず窮状に陥るため警戒心は日常の比較にならないほど絶対に落ちます。
災害の被害に遭い、さらに停電している状態であればなかなか思うように情報を入手することができません。
私が台風の被害に遭った千葉県で詐欺が横行していると知ったのも、テレビやSNSで偶然その情報を見たからです。
たとえ電気が通っていても、生活を立て直すのに大変な状況であればゆっくりテレビやネットを見ている余裕もないかと思いますので、詐欺に関する情報を知ることはなかなかできません。
だから、事前の対策を立てられずに詐欺の被害に遭ってしまう人も多くいるのです。
さらに災害の被害に遭っている状態では、それによる困難や辛い状況に意識が取られすぎて、詐欺の被害に遭わないようにするという方向に頭を働かせる余裕が残っていません。
災害によってみんなパニックになり冷静な判断ができていない状況で、さらに情報もいつもみたいに簡単に手に入れることができない。
詐欺師たちは、そんな弱って疲弊した心につけこもうとするのです。
たとえ電気や水道が復旧しても、生活する家の状態が悲惨でまだまだ元の暮らしに戻ることができていない人たちがたくさんいます。
業者に屋根の修理を依頼しても2年や3年待ちと言われることもあるようで、そんな絶望的な状態で「うちが修理します」と業者を名乗る人から言われたら、普段であれば怪しいと思うようなものにも藁にもすがるような思いで頼ってしまいます。
詐欺師側が災害の際に行う詐欺は新手のものありますが、実は普段から行っている手口のものも多いようです。
そのため、もちろん災害の被害に遭い心が弱っているところを狙って新手の詐欺行為が増えていることはあると思いますが、それに加えて普段なら引っかかってしまわないような人が詐欺の被害に遭ってしまうという状況も少なからず起こっていると考えられます。
詐欺師からすれば、当然引っかかりやすそうな人を狙いたいです。
災害の被害に遭った地域は、そんな最低な詐欺師の格好の餌食にされてしまうのです。
災害時に詐欺から身を守るポイントは?
悪徳業者かそうでないかを見極めることはいろんな情報がなければ難しいですが、少しでも不審な点があれば警察などに相談することをおすすめします。
地域一帯が大変なときに詐欺師かどうか確実にはわからない情報を相談するのは申し訳ないと考える方もいらっしゃるようですが、
詐欺の対策をするためには警察側も情報が必要になります。
そのため、どんな情報でも警察としては提供してほしいのです。
また、消費者ホットライン「188」でも、不審な電話や訪問などの相談をすることができます。
他にも、不安なときは1人で判断せずに身内や近所の人などにも相談するのもおすすめです。
みんなが大変なときなので、周りの人に頼りにくい状況で気が引けるかもしれませんが、もし自分のところに来たのが詐欺集団であれば、相談することで他の人も怪しい業者がいることを知ることもできます。
実際に、千葉県の消費者センターのホームページでも災害に便乗した詐欺被害への注意喚起と共に、不審な電話や訪問などの情報については近所や周りの人に伝えて情報共有をするように勧めています。
訪問に来た業者のトラックなどに記載されている電話番号を確認することも、詐欺から身を守るポイントとなると言われています。
正式な業者であれば、トラックや車に記載された電話番号でその会社の情報を調べることができます。
もちろんそこまで見越して、しっかり電話番号まで用意してくる詐欺業者もいるかもしれませんが、怪しい業者かどうかを見抜く一つのポイントとして把握しておいてもいいのではないかと思います。
真実かどうか定かではない噂や情報に振り回されてしまうのも怖いですが、できる限り情報は共有して、1人だけで悩まずにいろいろな情報から判断できる環境をみんなで協力して作ることで少しでも詐欺の被害に遭うことを食い止められる可能性があるのです。
千葉県の台風被害から学ぶ!被災地での詐欺被害の手口や事例と対策!まとめ
災害のときは今日1日をどうやって過ごせばいいのかさえもわからず、パニックになったり疲弊してしまったりします。
そんなときにさらに詐欺の被害に遭うのは辛すぎますので、一度気持ちを落ち着けてできるだけ冷静になり、1つ1つ確認しながら対応していくしかありません。
本当はそんな必要がなければいいのですが、
なんとも生きにくい世の中で残念な気持ちになりますね…。
ですが、天災や震災などによる突然の出来事に対する心構えをすることで、誰かの助けになることもありますので平穏な日常時に知識を付けておく習慣も身につけたいですね。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました^^
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