通勤なんて必要ない。オフィスでの仕事に縛られない。
そんなちょっと魅力的な言葉が本当に実現し始めた現代。
働き方の多様化。
フリーランスとしての働き方。
近年になって、インターネットの技術の進歩もあり人々の働き方は確実に変わって来ましたよね。
そんな中でこれからのキーワードとなるのが「ギグエコノミー」というものです。
日本ではまだあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、アメリカでは既に浸透している働き方がギグエコノミー。
言葉自体は聞き慣れなくても、実は日本でも既にギグエコノミーに該当する働き方は普及しています。
今回はそんなギグエコノミーに関する情報を記事にまとめましたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
ギグエコノミーの特徴は?
ギグエコノミーとはインターネットを使って仕事を受注するという働き方や、そうした労働によって成り立つ経済の構造のことを意味しています。
請け負うのは単発や短期の仕事というのが特徴です。
ギグエコノミーの「ギグ」とは音楽用語で、狭いライブハウスで短いセッションをしたり、一度だけ一緒に演奏を合わせたりするというスラングとして使われる言葉です。
そしてギグエコノミーでの働き手はギグワーカーと言われています。
ギグワーカーは必ず月収が支払われる正社員や時給で働くアルバイトとは異なります。
ギグエコノミーは2015年ごろからアメリカでよく使われるようになった言葉で、日本にも最近になって徐々に普及し始めました。
インターネットが発達したことにより、どこにいても仕事を引き受けられるという環境が生まれたからこその働き方です。
近頃では日本でもフリーランスの存在が注目されるようになりました。
そうした働き方の中には、長期的な契約ではネットを通じてデザインやライティング、Web開発の仕事などを単発で受注するというものも多くあり、ギグワーカーの働き方に通ずる部分があると思います。
場所や時間に制限されることなく自由に働くことができ、そういう人に仕事を依頼すると企業側も必要なときのみ仕事を発注し、それに対して報酬を払う形になるのでコストを抑えられるというメリットがあるのです。
自由に働く、と言うと聞こえはいいですが、請け負う仕事は単発や短期なので大きな収入に繋がりにくい面もあります。
ギグエコノミーが合う人にとっては周りからの制約がないとても充実した働き方ができることもありますし、自由で楽なものというよりはあくまでその人に合った働き方の選択肢であると考えたほうがいいかもしれません。
これからフリーランスや個人事業主として働きたいと考えている方は、ギグエコノミーという市場や具体的にどのような仕事や働き方があるのか、そしてギグエコノミーの特徴や課題を知っておくことをおすすめします。
ギグエコノミーの身近な具体例は?
日本でも知られているギグエコノミーの代表的な例と言えば、配車サービスのUberです。
Uberは、タクシーのような専属の運転手だけではなく一般の人も空いた時間に自分の車を使ってタクシーのように人を運ぶサービスを提供するというもの。
さらに、配車の予約や決済までをスマホのアプリで行うことができるのです。
日本にもUber Japan株式会社が展開されており、Uber Eatsという自転車や原付で料理を配達するサービスはかなり浸透してきていると思います。
Uber Eatsを導入するお店もとても増えており、働き手にとっても空き時間に単発で仕事を請け負えるという新しい働き方として注目を集めました。
他にも、まだ日本には普及していませんがLyftという配車サービスもギグエコノミーの代表的な例として挙げられます。
また、Airbnbという一般の人が自分の家を宿泊施設として提供するというサービスもあります。
ギグエコノミーの働き方として日本でも比較的浸透しているものといえば、クラウドソーシングです。
クラウドソーシングとは、仕事の発注者がネットを通して業務を不特定多数の人に対して外注するというもの。
その仕事内容はデザインやライティング、Web開発などさまざまで、自分が持つ専門スキルを活かして好きな場所で好きなスケジュールで働くことができます。
ギグエコノミーは、そもそもは個人間でのやり取りによるような小さなやり取りがネットの進歩により大きな規模で行うことができるようになったという、現代だからこそ生まれた新しい働き方です。
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ギグエコノミーの今後や課題
ギグエコノミーの働き方はやったらやっただけ報酬がもらえるため、極端な話ですがいくらでも稼ぐことができるというメリットがあります。
自分の頑張りがそのまま収入につながり、人によっては正社員で働くよりも多い収入を得ることもできるのですが、ギグエコノミーには大きな課題もあります。
ギグエコノミーの大きな特徴が、働き手が非正規雇用であることです。
これについては、人によって非正規雇用が合う人もいれば正規雇用での働き方が合う人もいます。
・満員電車に揺られて通勤する時間なんて無駄
・人間関係のストレスなどのせいで作業効率が下がる
・どんなに頑張っても給料が上がらない
いろんな理由でギグワーカーとして働いたり、フリーランスや個人事業主としての生活を選ぶ人もいると思いますが、当然ですが非正規雇用の場合、生活ができるかどうかはすべて自分次第になるということです。
フリーランスで自分のスキルを活かして効率よく働けることで正規雇用よりも収入が多くなった、正社員の頃より収入は減ったが最低限の生活はできておりストレスもなくなった。
というように、自分に合った充実した働き方を見つけている人もたくさんいます。
ただ、そうした理想が必ず叶うわけではないことも知っておく必要があります。
ギグエコノミーの市場では賃金の低さが問題となっており、さらに正規雇用であれば受けられるような保障や福利厚生もありません。
この課題はアメリカで問題視されており、ギグエコノミーによって新たな貧困が生まれているとも言われています。
日本でもつい最近Uber Eatsの配達員が労働組合を結成すると発表したことが話題となりましたが、過去にはアメリカでもUberの運転手が最低賃金の支払いや手当ての適用を求めて訴訟が起こったりしています。
フリーランスであればそもそも企業に属さずに雇用関係を結ぶことも無いのですが、ギグワーカーはサービスの提供自体を管理している事業者と契約を結んだりしながら、その上で自分の好きなときに働けるというもの。
Uberのようなギグエコノミーの働き手は被雇用者なのか個人事業主なのか、そういった点がまだはっきりと確立されていないのです。
正規雇用であれば基本給という形で最低限の収入は保証されている部分もありますが、ギグワーカーではそうはいきません。
ギグエコノミーを普及させたいのであれば、ベーシックインカムなどの制度を導入すべきという意見も上がっています。
ベーシックインカムとは政府が国民に対して最低限の生活を送るために必要となる金額の収入を現金で定期的に支給するという、最低限所得保障の一つです。
「家で働ける」
「会社に行かなくてもいい」
「自由に働ける」
と言った字面の甘さに簡単には乗せられないようにした方がよいでしょう。
しかし、たとえば働きに外に出ることはなかなか難しい子育て中の主婦の方や、対人関係のストレスに苦しむ方も、家にいながら働いて収入を得ることができるため、少なからずこうした働き方に救われる人もいると思います。
新しい働き方として、フリーランスやギグワーカーがもっと充実した労働環境として普及していくといいですね。
ギグエコノミーの特徴と具体例!魅力と注意点から見える課題とは?まとめ
ギグワーカーの働き方はまだまだ課題も多く残されています。
「会社で働くことが当然」という考え方を持つ人にとってはギグエコノミーなんて受け入れられないという方もいるかもしれません。
ただ、好きな仕事も会社の環境のせいで嫌いになってしまう。
そんなこと残念なことを避けるためにも毛嫌いするよりは、これからの働き方の一つとしてぜひ知っておいて損はないものだと思います。
正規雇用だけがすべてではありませんし、現場でなければできない仕事というのも必ずあります。
「今の時代、フリーランスやリモートワークこそがカースト上位」といったマウントを取る人もいるようですが…」
どちらの方がよい、どちらの働き方の方が優れているという話ではなく、一つの働き方として日本でも少しずつギグエコノミーが受け入れられ、制度も整いながら普及していったらいいなと思います。
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました^^
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