つい先日の2019年10月23日のことです。
グーグルの研究チームはグーグルの量子コンピューターが、スーパーコンピューターでも約1万年かかる計算を、数分で解いたと発表しました。
正直、スーパーコンピューターでも凄すぎるくらいしか知らないのですが、その凄いコンピューターの1万年の計算を数分で解いてしまうってどれだけ性能に差があるのでしょうか?
論文は学術雑誌のNatureで公開されています。
この論文は9月末に、一時掲載され各所で話題となっていました。
Natureに発表された論文には、研究チームが乱数を生成する問題を、コンピューターに解かせる実証実験を行ったそうです。
その結果、スーパーコンピューターが1万年かかる計算をグーグルの量子コンピューターが3分20秒で解いたということです。
この量子コンピューターが実用化されたら、あらゆる事で革新が起こると想像できます。
米マサチューセッツ工科大学のコンピューター科学者ウィリアム・オリバー氏は、グーグルの成果を偉業だと解説しています。
今回の記事では、量子コンピューターは何ができるのかについてと、仮想通貨暴落との関わりについてご紹介します。
量子コンピューターは何が出来るの?
電子コンピューターの凄さを物語る知識人の言葉を引用させていただくと、
ウィリアム・オリバー氏は、
「今回の実験で、量子コンピューターと従来型コンピューターの計算モデルは、根本的に異なることを証明した」
と述べています。
どうやら、従来の常識の枠とは全く違う、それも根本的な部分から革新的な存在となるコンピューターのようです。
従来のコンピューターは、「ビット」という情報単位を使っています。
「0」か「1」のどちらかの状態しか、表すことができません。
一方、量子コンピューターが使う情報単位は、「量子ビット」です。
同時に「0」でもあり「1」でもあります。
つまり「0」と「1」の間の全ての値でもあります。
これにより、量子コンピューターは扱える情報量が大幅に増えて、演算能力が大幅に高まります。
つまり量子コンピューターは、従来のコンピューターよりも、極めて速いスピードで課題を解決できる能力を持つことが出来たわけです。
グーグルの研究チームは、今回の実験でエラー訂正能力の高い53量子ビットのコンピューターを使いました。
猛スピードで演算を行いながら、誤った答えを排除し、量子超越性を実現しました。
実用化は、まだ数十年先のことと言われていますが、すごく楽しみですよね!
仮想通貨の暴落との関わりも!
グーグルが量子超越を達成したとの報道から数時間後、ビットコインは暴落し始めました。
10月23日21時40分から、5分後には約500ドルのマイナスとなりました。
コンピューター科学の専門家によると、量子コンピューターの超強力なマシンができれば、現在の暗号化技術は通用しなくなるそうです。
仮想通貨とは、海外ではCryptocurrency(暗号通貨)と表現します。
暗号通貨とは、
取引の安全確保
通貨発行のコントロール
資産の移転の検証
をするために暗号技術を用いた、交換手段として機能するデジタル資産を指します。
つまり、仮想通貨とは暗号技術をベースにした通貨になります。
ビットコインは、量子コンピューターに耐えられない。第1号の量子コンピューターの誕生日が、ビットコインの命日になる。
英サイバーセキュリティー企業ポスト・クォンタムの共同創業者であるアンダーゼン・チェンは、ニューズウィークに、このように断言しました。
量子コンピューターなら、ビットコインの公開鍵を基に、秘密鍵を割り出せるとの意見があります。
ビットコイン財団のリュー・クランセン理事長は
ビットコインのプロトコルに新しい量子暗号化技術を組み込む必要があり、技術はすでに存在している。
と語っています。
しかし、それを導入するには、コミュニティーの合意が必要で不可能であるとの意見もあります。
一方で、ブロックストリーム社のサムソン・モウ氏は、
ビッドコインの秘密鍵は破られない
と話しています。
仮想通貨の下落はしばらく続くのではないかと思いますが、その反面今の仮想通貨の大幅な下落の反動でまた高騰する可能性もありますから投資は難しいと思います。
ですが、今回ご紹介した量子コンピューターの性能が現実的になれば下落した仮想通貨の暴落がV字回復することは難しくなっていくハズです。
時代の流れを読むためにも、ぜひ量子コンピューターの今後から目が離せませんね!
今回の記事も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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